フリーアドレスによるオフィス改革
- 5月25日
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ノマドワーカーとか、SOHOという言葉はかなり前から存在していましたが、コロナ禍以降、私たちの働き方は大きく変化しました。リモートワークやオンライン会議が一気に普及し、「毎日の出社」が当たり前ではなくなりました。その流れの中で、多くの企業が「フリーアドレス」を採用しています。先日、伺った某企業でもオシャレなフリーアドレス空間が採用されていました。
フリーアドレスとは、社員一人ひとりに固定席を設けず、空いている席を自由に使うオフィススタイルを指します。コロナ以前から一部のIT企業や外資系企業では導入されていましたが、コロナ禍をきっかけにより多くの一般企業も採用するようになりました。その背景には、出社率の低下やオフィスコスト削減、そして新しい働き方への対応があります。
では、フリーアドレスにはどのようなメリットがあるのでしょう。また実際に仕事の効率にどんな影響を与えるのでしょうか。
まず最も大きなメリットとして挙げられるのが、省スペース化による家賃コストの削減。コロナ禍以降、多くの企業では在宅勤務やハイブリッド勤務を推奨しました。その結果、社員全員が毎日出社するわけではなくなったため、固定席を維持する必要性がなくなりました。従来型のオフィスでは、社員が不在でも机は占有されたまま=使われないデッドスペースが生まれてしまいます。しかしフリーアドレスであれば、出社人数に合わせた席数で運用できるため、オフィス面積を縮小することができるのです。
特に賃料負担が大きい都市部では、この効果は企業にとって非常に大きいといえます。空いたスペースを会議室や共有ラウンジに転換したり、そもそもオフィスを縮小移転したりする企業も増えました。単なる「席替え」ではなく、経営コストを見直す施策として導入されているのです。
次に注目されるのが、コミュニケーションの活性化。固定席では、どうしても毎日同じ部署のメンバーとばかり顔を合わせることになります。一方、フリーアドレスでは部署や役職といった垣根を越えて近くに座る機会が増えます。普段関わりの少ない社員同士が自然に会話をすることで、新しいアイデアや情報共有が生まれやすくなる環境といえるかもしれません。
実際、企業によっては活用ルールとして「別部署の近くに座る」といった運用を取り入れ、部門間連携の強化を図っているようです。接触を避け、オンライン中心だったコロナ禍では、雑談や偶発的な会話が減少していましたが、フリーアドレスの採用は、失われたコミュニケーションを回復する役割にも期待できそうです。
また、働く人の心理面にも一定の効果があるといわれています。毎日違う場所で働くことで気分転換になり、固定化した空気から離れることで、新鮮な気持ちで仕事ができるという声も少なくありません。集中したい日は静かな席、チームで議論したい日は会話しやすいエリアなど、その日の業務内容に応じて働く場所を選べる点は、柔軟な働き方につながっているのではないでしょうか。
フリーアドレスで仕事の効率は良くなる?
フリーアドレスは、うまく機能すれば生産性向上に寄与すると考えられます。固定席がないため、社員は自然とノートパソコンやオンラインストレージを活用するようになります。結果として「誰かの机に埋もれた書類」を探すといった無駄がなくなります。
さらに、チームごとに集まって短期間でプロジェクトを進めるなど、柔軟な座席運用ができるため、スピード感のある業務ができます。オフィスを「作業場所」ではなく「協働の場」と位置付ける考え方との相性もよさそうですね。
フリーアドレスに潜む課題。
フリーアドレスのオフィスにも課題はあります。例えば「居場所が定まらないストレス」や、固定席がないことで私物管理が煩雑になり、出社のたびに荷物を持ち運ぶ負担もあるかもしれません。これについては個人ロッカーで対応している企業もあります。
さらに、コミュニケーションが活発になる反面、集中力が削がれるケースも。周囲の会話や人の移動が気になり、深い思考が必要な業務では落ち着かないかもしれません。特に、経理や設計、文章作成など、高い集中を求められる仕事では、程よく仕切られたスペースや、集中できる個室のような空間の確保も重要になります。
加えて、「誰がどこにいるのか分からない」という問題も起きやすいため気軽な相談がしづらくなり、かえってコミュニケーションコストが増えることもあります。そのため最近では、完全な自由席ではなく、チーム単位でエリアを設ける「グループアドレス」を採用する企業も増えているようです。
コロナ禍以降、オフィスの役割は大きく変わってきました。かつてのように「全員が毎日集まって作業する場所」ではなく、「対話し、協働し、創造する場所」へと変化を遂げたのです。
「対話し、協働し、創造する場所」という考え方は、私たちTHIRDPLACEの社名の由来にも少し似ています。THIRDPLACEは、自宅(ファーストプレイス)や職場(セカンドプレイス)とは異なる、肩書や役割から解放されて自分らしく過ごせる居心地の良い「第3の場所」を指します。アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ氏が1989年に提唱した概念で、日常のプレッシャーや義務から離れてリラックスできるため、メンタルヘルスの維持や創造性の向上につながるとしています。いわば心理的なフリーアドレスです。
私たちは、働くスタッフだけでなく、お客様であるクライアントにとっても、パートナー会社にとっても「相談しやすく、アイデアの出しやすい第3の場所」でありたいと思っています。



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