ニュアンス表現はやめて、はっきりと数値化させる表現を。
- 21 時間前
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昨年、朝の情報番組で取り上げられ、ちょっとした社会論争にまで発展した「8時10分前」問題。ご存じの方も多いのでは??
問題の概要は次の通り。
8時10分前ときいて、ある人は「8時9分」と解釈し、別の人は「7時50分」と受け取る。このズレは単なる言葉の問題に見えますが、実は私たちの日常に潜む“認識のすれ違い”の典型例でもあるのです。
日本語の「〜前」という表現は、本来きわめて曖昧なものです。「8時10分前」という言い方は、「8時より10分前」、つまり7時50分を指すというのがあたりまえな解釈だと私は思っていました。朝の情報番組のインタビューでも40代、50代のほとんどが、7時50分と答えていました。ところが一方で、「8時10分より前」と捉え、8時9分ごろと考える人も少なくないことに驚きました。特に若い世代では後者の解釈が増えているとも言われているのです。確かに言葉の意味を考えればどちらも間違いではないのですが、そこには確実に19分の差が生まれているのです。 私自身日本語の曖昧さや奥ゆかしさも嫌いではありませんが、ビジネスにおいては特に、日本語のニュアンス感を持ち込むことはとても危険だと感じました。
問題は、どちらが“正しいか”ということ以上に、この曖昧さが実務の場で混乱を生む点にあります。例えば集合時刻。「8時10分前に来てください」と伝えた結果、7時50分に来る人と8時9分に来る人が混在すれば、準備やスケジュールに支障が出るのは当然。言葉の解釈に依存する限り、このズレは避けられなくなってしまいます。
こうした行き違いを防ぐために必要なのは、「相手がどう解釈するか」に委ねない伝え方となります。つまり、「わかってね」的な曖昧な表現を排除し、誰が読んでも同じ意味になる言い方を選ぶこと。時間指定であれば、「8時から会議を始めます。7時50分までに入室してください」と具体的に明記する。それだけで認識のズレはほぼ解消されるのです。
同様に「8割ちょっと」の認識や「1時間弱」などの認識についても注意が必要です。8割より少し多いと伝えたいなら82%、1時間はかかりませんと伝えたいなら50分くらい、と伝えるのが無難。
言葉は便利な道具である一方で、使い方を誤れば誤解の種にもなってしまいます。「通じるはず」という前提に頼るのではなく、「どう受け取られるか」を意識すること。今回の「8時10分前」論争は、そんな当たり前の重要性を改めて教えてくれているのかもしれませんね。
皆さんは社内の連絡、曖昧な表現になってしまっていませんか?
もし、何かのズレを感じたなら、それは曖昧な伝え方が問題かもしれません。



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